終わる世界とバースデイ 感想と考察 - そこはかとなくエロゲを綴る
2014/01/16
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終わる世界とバースデイ 感想と考察

category - レビュー
2014/ 01/ 16
                 
終わる世界とバースデイ/コットンソフト

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シナリオ:海富一 狩野伊太朗 御導はるか 片岡とも 池波智香
原画  :司ゆうき

一昨年に発売したコットンソフトの作品。
話題になっていたため遅れてやってみましたが、なかなかに興味深い作品でした。
序盤の掛け合いは非常に面白かったですが、コットンソフトおなじみの中盤での中弛みを感じました。
そこではこの作品は終わらず、終盤に一気に盛り返してくれました。
エピローグまでやることは必至の作品だと思います。
終始SF要素の多い作品で比較するわけではないですが、C†Cや最果てのイマがなぜか頭について回りました。
ネタバレの許されない類の作品で書けることがあまりないのですが、それでもやってみる価値はあると思います。
一時期のコットンソフトとは思えない満足度の高い作品でした。
複数ライターのようですがあまり違和感は感じず読み進めていけました。
EDにも非常に意味があるのでやった後に是非聞いていただきたいです。

攻略推奨順は、柊>夏越>成子>入莉 だと思います。
成子は最初にやってもいいと思いますが、他ルートからの推理をしたい人にのみお勧めしたいです。


以下考察とまとめ
・冬谷和臣
このゲームの主人公
2010年9.29日にバイク事故で親友の妹茅ヶ崎入莉を後部座席に乗せたものの事故死させてしまう
このことを2012年の和臣は把握できていない※1

・茅ヶ崎入莉
2010年9.29日にバイク事故で死亡
作中においてこの子が登場しているのは人工意識体として生成されたもの

・茅ヶ崎冬也
2012年の世界において死亡となっている和臣の親友
実際は死んでおらず、2022年で死亡した入莉の人工意識体の完成を和臣とともに試みている※1

・夏越大天使
2012年の世界において和臣の通う予備校と同じ学校に通ってる
自分の名前にコンプレックスを持っている
過去に自分の親友を「友人ではない」と啖呵を切ってしまったことで亡くしてしまう
以来人との付き合い方や距離の取り方がわからず当たらず触らずの精神を持っている
友人をなくしたことや素直になれない自分の過去に悔恨を持っている
実際は当時この街(天宮市)に住んでいない

・藤白柊
2012年の和臣のクラスメイトでライトノベル愛好家
自分の産みの父が誰かを知らず、不義の子を作った母を追い出した兄、家族を憎んでいる
それにも関わらず育ててくれた母や産んだ父には感謝している
自分の父が見つけられなかったことに悔恨を持っている
実際は当時この街(天宮市)に住んでいないが、藤白グループの社長である父の代から和臣と陶也の
金銭サポートを行っており、柊の代になってからも続けてもらっている

・諏訪成子
2010年からSNSTexiの中でチャットをしていたナル本人
当時(2010年当初は存在していないので記憶設定において)は引きこもりのニートで2012年に至っても同じ
定期的に弟の郁生が見にきてくれている※2
実際は2012年9.28日まで引きこもりをしていたが、そのせいで弟を事故死に追いやることになる
それに悔恨を持っており警官になった

・諏訪郁生
成子の弟で2012年9.28に事故に逢い以来2022まで植物状態
成子の家にいない時には基本的に意識が深層まで落ちているためゲーム内では存在しない※2

・織塚美咲
2012年では茅ヶ崎入莉の同級生
正体は入莉の人工意識体を生成する段階において入莉の弱視やトラウマを除いた結果生まれた
これを陶也は別物だと断定し入莉33号を停止、49号(テストに使われた)が完成したのちに、
ゲーム内の一部デバッガーとして織塚美咲という呼称を与えられた
彼女自身は2012年9.29日の世界崩壊後に訪れてしまう数日のバグ除去とデバッグを行っている
そのため終わる世界とバースデイにおいて記憶を保ち続けている

・カサンドラ
2012年にローカル掲示板に現れた予言者
正体は入莉の人工意識体生成時にできた副産物であり、【母性】である
陶也に見つからないために状態は不安定であるが、書き込みをすることで和臣たちにゲーム内で
その場所に近づくなというメッセージを送っていた※3

※1 
2012年の和臣が記憶がないのは自分で2022年で陶也にゲーム内から入莉をサポートしてほしいと
頼まれていたため。一方では周りの100人のテストプレイヤーに対して申し訳なくも思っており、
そのことから記憶設定を操作してしまう。気づいたのはゲーム開始後
これにより陶也もゲームに参加せざるを得なくなった(権限は陶也へ委譲)

※2
植物状態の郁生がゲームのテストプレイヤーとして参加している
脳波で感知しているゲームのためこの世界に存在しているときは意識が上がりつつある(目は覚めていない)
その場合成子の家に現れるというパターンがある
各ループにおいてこのパターンが表れているかは不明(90分で意識の変化がどれくらいあるかも不明)

※3
入莉ルートにおいて過去の予言をした理由は不明

○ゲーム内で制作されているソフト『終わる世界とバースデイ』について
発端となったことは2010年の入莉の死
更に遡って言えば茅ヶ崎の家庭内問題が挙げられる
お金しか入れずに何もしない母、別れた後入莉に母の影を見出して手を出す父
それを見てきて周りに気を遣わせてしまっていることに呵責している入莉が生まれた
死んだ入莉を失ったことから入莉の魂を作り出すことに執心している陶也と和臣の研究が進み、
2022年9.29日に合わせてテストプレイを行うこととなった
100名のテストプレイヤーの選考基準は2012年に思い入れが強いこと、過去をやり直したいと思っていること
それらは一部であり基本的には身内などから選ばれている。郁生は例外

ゲーム内では2012年に合わせて記憶を設定されている
またできる限り現実の記憶との齟齬が出ないように工夫設定されている
ゲーム内でのプレイ期間は9月4日~9月29日までの約1か月
クリア目標はそれぞれ自分のできなかった過去の払拭をすることである
クリアの有無にかかわらず9月29日で記憶をリセット、ループをしている。参加者は認識不可

ゲーム内では現実の1秒を半永久的に伸ばすことが可能(プレイ時間は現実時間で90分)
これにより入莉の調整をするために複数回9月4日から約1か月を繰り返すことができる
ゲームの事象に観賞できるのは陶也・織塚・カサンドラ・冬谷イリ(カサンドラ遭遇後入莉)
のみであり、100名(102名)のプレイヤー以外はモブだがプレイヤーかは彼ら以外認識不可

○タイトルに関して
この作品においての根幹となるのはタイトルである
終わる世界とバースデイとは何が終わりなのか。また「世界」が何を示すのか
1:ゲーム『終わる世界とバースデイ』における2012年9月29日の世界崩壊
2:作中に置いて各キャラと結ばれた「セカイ」の終了
3:冬谷イリの登場で身を捧げていた入莉の意識の終了
4:3に伴い陶也の制作していたゲームの終了

2に関してはいわゆるセカイ系という言葉で使われるものと同義
3は意識があるということは本人にとっての世界が存在するという広義での解釈である

バースデイとは何の誕生の指標なのか
1:ゲーム『終わる世界とバースデイ』における入莉の誕生
2:茅ヶ崎入莉への実際の贈り物としてHappyBirthdayの意。またこれにイリへの誕生日も含む
3:2022年エピローグで東都タワーに任意の誕生日にきた主人公へのイリからのお祝い(HAPPY BARTHDAY)


作中での疑問
・柊は父親がモブキャラであるとどこで認識ができたのか
・カサンドラの入莉ルート最後の予言(2010年9.29日 バイク事故で男女二人死亡)はなぜ書いたのか
・タイムカプセルがどうしてループを免れることができたのか、また別の事象に干渉できたのか

疑問が残ってしまいましたが、タイトル一つとっても色々と考えられる作品はやはり楽しいですね。
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