2017/06/03

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ChronoBox -クロノボックス- 考察

category - レビュー
2017/ 06/ 03
                 
この記事はプレイ後の考察を書いている記事のため、ネタバレが大半を占めています。
未プレイの方は感想記事をご覧ください⇒クロノボックス 感想

考察に入る前に一応作品の宣伝も。

もう初回版は注文が停止していますので通常版の購入となります。通常版は6/30発売予定です。⇒げっちゅの予約ページ
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では早速の本題。本作は根幹をしっかりしておかないとブレやすいので自身のそれぞれの用語の解釈から書いていく。
□各用語
・天使島について
作中(ログワールド中)では無人島だったとあるが、現実では島民はおり、生活をしている。政府が多額の資金を投資したらしい。
結果島内に『EdEn』という施設を設け、治験・実験を行っている。
『EdEn』はEnd of disorder End of neglectの略称であり、障害を持つ人や差別を受ける人をなくすための施設。
そこでは被験者が生徒としてのカリキュラムを受け生活をしている。それも実験の一種としている。

・被験者について
被験者は『過覚醒狂暴人格障害』(脳波が円を描き、花に似ていることから『ブルーメシンドローム』と呼ばれる)を患っている。
どのような基準で集められているかは作中には書いていなかったと記憶している。
被験者はグレードが割り振られており、黒に近づくほど危険度が増す。最高値はブラック+。主人公はこれに該当する。
作中における被験者は全部で26名、名簿上は後述する通りギフトが存在するためその2倍である。
出席を取る時点で0051が最初に点呼されるため、それより前の被験者は卒業をした、もしくは『牢獄行き』となったかモブだからすっ飛ばしたのかは不明。
被験者が奇数番号、そのすぐ後の連続する偶数番号にその被験者の持つギフトが登録されている。
数字が若いほど先に被験者として登録されている。主人公を除く被験者で一番数字が大きいのは黒蝶沼志依で『0100』主人公は『9999』。この二人の数字は何かあるのではと思って妄想中。

・ギフトについて
主人格に対し、狂暴性を秘めている副人格を『ギフト』と称している。ただし、主人格が重度の病を患っているケースもあり、全ての被験者の主人格の方がまともというわけではない。
作中には「制服を拒否してメイド服を着ている者。妹なのに長女だと思い込んでいる者。足が悪いと思い込み車椅子で生活している者。性同一性障害。同性愛者。」というような文章が登場するように主人格について難ありのケースもあれば、副人格について言及をしているというケースもある。

・実験の内容について
上記EdEnを通じ、ギフトを持った被験者を治療すること。
主人格と副人格は記憶の共通化があるが、一方が表に出ているときはもう一方はその事象を把握できないで眠っているような状態になる。主人格を強制的に露出させ続け、その間に副人格を除去していくということが目的。
強制的に主人格を露出させ、副人格の表面化を抑制するものが頓服の薬と島内全域にある放送装置。チャイムの音により副人格を抑える効果がある。
万が一ギフトが表面化し、問題を起こした場合は牢獄行きとなり脳内からギフトが強制除去される。ギフトからするとこれは極刑に値する。

・ログワールドについて
logは記憶を意味し、記憶から創出された世界。作中では仮想現実として扱われている。
loss of giftの意も主任により付けられており主人公と5人のギフトを除去する目的で使用された。
牢獄行きになった場合はこのログワールドは利用されていない物と考える。

・ログワールドの目的
樺音を殺害した後目覚めた主人公は主任に手紙を書く。主任はそれを受け主人公をログワールドへ導く。
主人公は自らの贖罪のため。樺音を殺害することになった自らのギフトを罰するために、主任は非はないとはいえ殺害をした主人公たちへの復讐のため。
主人公のギフトを苦しめるためにルールを設けた。
「ギフトを苦しめるためには事件の記憶を甦らせるのが一番」「事件のインパクトを強調させて脳に刺激を与えることであなたの中の残滓が一時的に反応するはず」どのように甦らせるかは、「箱を用意しておいたから。それを開けなさい」
表面化したギフトに対しては何をしても良いため、主人公は自らのギフトを樺音に殺害してもらうことを望んだが、主任の判断でオリジナルを模した屍を用意し、殺害させることにした。
「何も知らない世界を彷徨いながら……箱を探して……ギフトを甦らせて……そして樺音のアバターに殺される」
欠点として主観を脳内に没入させることで、記憶が一時的に混乱するため記憶を失った状態になる。

ログワールド内の生徒のモチーフは
四十九 筮、フーカ・マリネット、木ノ葉 まころ、由芙院 御伽、玖塚 つつじ子の5人とそのギフトである
羽瀬 久次来、姫市 天美、高梨子 小鳥、夛里耶 猶猶、玖塚 あざみ子の5人
その他の被験者のギフトである飯槻 メガ、彬白 夜々萌、叶深 霍、安楽村 晦、黒蝶沼 志依
以上が存在している。グループとしてもそれぞれを3グループに分けて考えていくことができると思う。


これらをもとに考察を
ログワールド内の~という書き方が長いのでR○○と定義しておく。

□各周回の冒頭のモノローグについて
1周目――この世界は、楽園である。
無垢な天使が舞い、崇高の羽が祝福している。
歓喜に覆われた世界は、平和そのものだ。
2、3周目――この世界は、花である。
甘美な蜜が溢れ、美麗な香りが舞い散っている。
花弁に覆われた世界は、純潔そのものだ。
4、5周目――この世界は、仮面である。
信念と欲求が交錯し、打算が駆け巡っている。
欺瞞に覆われたこの世界は、虚像そのものだ。
6、7周目――この世界は、シェルターである。
心と心が火花を散らし、悦楽の時を切り取り貪っている。
脆弱な眉の覆われたこの世界は、薄氷そのものだ。
8、9周目――この世界は、色彩である。
黒と白が形を成し、鮮やかなモノクロを産む。
眩い闇と沈痛な光に覆われたこの世界は透過そのものだ。
10、11周目――この世界は、悪意である。
恨みと怨みが憾みを呼び起こし、憎悪と恐怖は復讐に帰結する。
傷口の鮮血が粘性に滲んだこの世界は、呪縛そのものだ。
12周目――この世界は、  である。
 が を し、 が し合っている。
 の が する時、世界は へと変性する。
最後――この世界は、楽園である。
無垢な天使が舞い、崇高の羽が祝福している。
歓喜に覆われた世界は、平和そのものだ。

と変化をしていく。言い回しを考えると主人公の台詞と考えられるが、冒頭という点からも主人格のその周回におけるイメージなのではないかとも予想。楽園である、ということまではR主人公のイメージと合致するがそれ以外の場合はイメージしているものと乖離している点が多いためR主人公の独白として取るには少々強引に感じる部分があった。
それぞれの世界のイメージが何を指しているのかも考えてみた。各モノローグ部分は周ごとにスポットの当たる人物やギフトが変わってくるため共通項や法則が見出せなかったため一旦保留としたい。
12周目を見る限り、ここにもなんらかのメッセージ性があると思うのできちんと読み取っていきたい。
そして12周目が虫食いだらけで何を意図しているのかが全くわからないので作者以外わからないと思うが予想があれば教えてもらいたい。


□モノローグ時における天使島の変性について
主人公のギフトが除去されるごとにモノローグでの島の様子が徐々に変わってくる。
これは正しい記憶認識を取り戻すということに関連づいてくるはずだが、島の様子がおどろおどろしく変わっていくことからも見ている島自体はR天使島と考えられる。しかし正しい認識に近づいているにも関わらず、島の周りの海や空の赤さ、赤い月など異様な点が目立つ。また、1周目を終えた時点で島に出来るクレーター地帯や途中で島の一部が欠けるといったことも起きている。そして島の向きが反転し、背景含めモチーフ以外が全て反転しているので現実世界に近づいているとはかなり考えづらい。
なので、主人公は現実の記憶を取り戻しつつある⇒R内での記憶が曖昧になってきており、ログワールドを正しく形成できなくなってきていると考えた。校舎内が赤いのはEdEnが血塗れというところからの連想ではなく、単純に非常灯の光と考えるのがわかりやすい。
ただ、どういう条件で海が赤くなったり島が欠けたりするのかは不明である。そして開始してすぐに突然山林部が欠けたが、これは何があった場所なのかが気になるところ。現実世界でもし教会が事件後に壊されたのであれば、あそこに教会があったとも考えられるのだろうか。
イメージ558

また、天使島についてだが、作中で樺音が「ここは楽園の島。天使ではない人間が、ずっといるべき場所じゃないわ」と言っている。
ここで言う「天使」は素直に受け取るのであれば障害がある人を指しているのだろう。良い悪いを問うわけではない。
主人公がもうギフトを除去しきったということから言っている発言と考えられる。


□各周の解釈について
構成としては複雑ではあるものの大きい部分ではまずは単純に分けることができる。奇数周は黒い箱を見つけ出し、R主人公のギフトを除去する。同時にR内に読み込まれたギフト持ちの5人のギフトも除去される。
主人公のギフトに復讐をする・除去することが大きな目的であることから他の5人のギフトが除去されるのはあとから主任がけしかけた何かしらの策であり、5人のギフトの除去⇒黒い箱の発見でギフト表出⇒屍に殺害されギフトを除去していくという流れではなく黒い箱を発見しギフト表出⇒主人公のギフトを屍が除去⇒同時に何かをすることで5人のギフトも除去し、次の周で主人格に対し主任が罰を与えるという流れが自然だと考える。
そう考えた時に奇数周でギフトの除去を行い、次の偶数周で除去した被験者の観察をしている。そうして除去できたと判断したため被験者番号画面で主任が『PRESS ENTER』をし、名簿から削除されたと考えると納得できない事もない。
ただ、各偶数周のENDの最後が何を意図しているのかがいま一つ理解できないでいる。

フーカENDは比較的穏やかで、欠損は記憶とR内での事実に矛盾があるも、今の状況が優先されることを示している程度に感じた。この伏線は御伽ルートや筮の赤い校内での黒山羊との対峙シーンにも関連している。
つつじ子ENDは「ギフトを持ったまま、外に出ることは許されない」という所からどちらかが卒業の描写があるもギフトをまだ持っているということが語られているのみである。
御伽ENDはわかりにくく、経年に関わらず、主人公も御伽も時間が進まない点から現実ではないということが示唆されていることが一つあるが、もう一つ最後に父の影を見た点である。後者が何を意味しているのかがわからない。
筮ENDも同様であり、成功したエピローグを語っている中で突如バスケットボールが転がって来てこのゲームの最大のショック部分のあるCGでもある絶叫のシーンに繋がる。筮は幼少は弱気な女の子として描かれており、ブルーメシンドロームを発症してからもEdEnでもバスケットボールをしていた描写はない。R内でそういう設定もあるが、あの時の筮は部活なんてやっていないのでそこに反応する理由が不明である。
考えうるものとしてバスケットボールを樺音の首に見立てた説があるが、主任も含めそうする意図は薄いように思える。
まころENDも意図があったようには感じられず、どちらかといえば主人公が混濁しているなか色々と葛藤していく様を描いているのみのように感じた。
やはり御伽と筮の最後が突出して不思議な演出となっている。もし主任がR内に干渉しているのであれば樺音が特に嫌っていた2人が特殊な点は頷ける。


□黒い箱について
姫市は黒い箱を「自分の大切な宝物」と言った。大きさはティッシュの箱程度で普段から持ち歩いているともある。
あざみ子はつつじ子の屋上からの投身後にR主人公に対し黒い箱を「はい、箱」といい渡している。この二点が黒い箱の定義を複雑にしていると感じた。前者については開けるタイミングでは姫市の手から離れている。
ここだけを見ると、箱を所持している(していた)人に何か共通点があるのではないかと踏んで話を進めていくことになると思うが、以降は箱は出現しており誰かが所持していたり渡された描写はない。持っていたと読める部分は屍もしくは黒山羊くらいだろう。
箱は主任が用意したものと後でわかるが、ここで問題なのは上記の二人が所持をしていた点である。俯瞰している主人公がR内を操作してR主人公にとってつらい形をとろうとしているのであればそうする必要があるのかもしれないし、主任でも同様のことをするのかもしれない。こうした意図は何かあるはずだがこれもはっきりとした答えが見出せないでいる。
黒い箱の中身は樺音の死後の『食事会』の時のものだろう。警察が発見した周囲にあった欠損部位はそのまま再現をしたが、食べられた頭部については痕跡がないため樺音の頭部ではなく屍の頭部で再現をしたと思っている。
主人公と御伽の性器に形状を合わせたのは非常に良いミスリードを誘うシーンだったと思う。
最初から黒い箱と青白く光ってから黒くなる箱とがあるが、その部分での書き分けがあったのかまではまだ確認できていない。


□『SEI』の文字について
WEB上でも色々な仮説が唱えられている。どれが正解なのかは正直私も全くわからないが自分で立てた仮説があるので書いていく。
①ひっくり返して『135』説
これは主人公が事故に遭ったのが135便の航空機墜落事故ということから連想される解釈だが、思いつくものの腑に落ちない。
気になるところはなぜ反転ではなくひっくり返してしまうのかという部分である。この周は反転した世界になっているため反転させるのであれば合点がいく。しかし反転させると『132』となる。また指で書いたと考えるのであれば文字の書く向きがおかしい。1は通常下から上に書くことはないと思っている。
誰から誰にどちらの手で書いたのかということを考えるともやっとする仮説となってしまう。

②『SEI』からの連想説
2周目で主人公はフーカに対し「姓?」と屍の音が違うものを挙げてきている。そのことから逆にSEI⇒姓⇒屍(⇒樺音)と連想をしたもの。
事件のインパクトを強調させて脳に刺激を与えることでギフトの残滓が反応するとあるのでここで誰かの首の切断を見せることで樺音の死のイメージを狙っていたのかもしれない。ということであれば納得がいく。反転した世界に事前に主任達が用意していた可能性も含めるとありうる解答だと思う。文字の書き方が左効きの人の癖に見えなくもないので主人公が書いた、想像して残したとも考えられる。

③アナグラム説
アナグラムというほどのものでもないが、SEI⇒SIE⇒志依と連想をしたもの。
志依に記憶がないのだとすればでは誰が書いたのかと考えると、後述するが主任が書いた線で考えた仮説である。
葛籠は九十九とも書き被験者番号99が実は主任、そのギフトが志依と考える妄想。ただ、意外と納得できる部分も多い。主任の過去は語られていないし志依が記憶の共通化である程度の知識を持っているのだとすれば作中の発言も頷けるからだ。


④SEI=性説
これは没に近い仮説。単に殺害されたのが御伽だから、黒い箱の中身が性器だったからというだけの安直な考え。

個人的にはやはり②か③の説を推していきたい。


□特徴的なキャラクターについて
・由芙院 御伽について
彼女は他のキャラクターに比べて含ませた表現が多いように感じた。他のキャラクターにも満遍なく語らせるというわけでもなく、彼女に伏線を集中させたのには何か意図があるのだと考えたい。
ギフトを除去され、猶猶が消えてR主人公と結ばれた際にひらすらR主人公に対し違和感はないか、ということを尋ねていた。それに対し御伽の過去の発言から処女であることの矛盾や休み時間のいないはずの親への電話に対しての疑問が挙げられていた。確かにそれも気になるところではあるし、彼女を含め主人格が作中で携帯で通話を試みている姿が何ヵ所かありこれは別途考察の余地があると思う。
ギフトが除去された後に御伽が屍と対峙するシーンでは屍に対し「ざまあみろ」と言った。ギフトは完全に除去することができず、御伽の場合は特に残滓が多く残ったということだろう。御伽は樺音が転入してくる前にギフトが表出化していたので樺音のことを知らない。屍については猶猶の発言でR内で知ることとなるので「ざまあみろ」と言うことは考えにくい。途中で携帯の使用もしていたことからギフトの残滓が残っており、EdEnでの猶猶の習慣から耳にあてていたのだと思っている(R内で個々がどこまで行動の制限がかかっているのかは作中では書かれていないはず)
ここだけではなく、黒山羊と対峙した際の猶猶は・・・といった発言からも強く残っていると見受けられる。そういった意味でも他のギフト持ちとは少し違う部分があるように感じた。

・フーカ・マリネットについて
彼女については副人格に姫市がいることも相まって意味深にとれる部分が多い。
ギフトは本人の望むものを投影する側面もあるのでお嬢様である姫市がギフトとして現れたのはわかるのだが、御伽を除く3人は人物を映し出しているのに対しこの2人は自分の願望より作られた人格である。そういう意味でも2人と3人は少し分けて考える必要があると思っている。

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序盤でかなり気になる伏線でもあり最後まではっきりとした答えが見いだせなかったこの発言。恐らくは姫市のギフトとしての存在に一石を投じる一言なのだろうと思っている。姫市はそれだけ特殊な存在であり。もしかするとフーカの本来ギフトですらないのかもしれない。

・姫市 天美について
作中でギフトである彼女は序盤で退場するのに最後まで出てくる。異色かつこの作品のカギとなる人物であることは間違いない。
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姫市が手紙に書いた『あなたを想うこの気持ち、真実だって誓うよ』、これはEdEnで樺音が主人公に対してした発言と全く同じである。そして彼女が書いた手紙は机の上に置かれたはずなのに鍵がしまわれている引き出しの奥へ移動している。
少し話が変わるが、鍵については引出しの中にずっとある。鍵の安置は世界によって左右されないことからあの引き出自体が世界に左右されない空間だと思っている。C†Cでいうところの祠に近い空間だと考えている。
そこに鍵があることを教えてくれたのは樺音、ではそこに大切な手紙を移動させたのは誰がどのような意図でと考えた時に樺音と姫市がリンクした。フラッシュバックでも姫市のCG後に樺音のCGが入ってきていることからも主人公も何か近しい物を感じ取っていることがわかる。
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※6/4訂正
手紙は引き出しの中へしまっておくと書いたテキストがあった。その場合鍵が用意されたのは手紙がしまわれた、少なくとも1周目以降となる。その引き出しに鍵を置いたことにはいずれにせよ何らかの意図があると思っている。

屍は姫市については「絶対にやめた方がいい」と連呼をしていた。他のギフトはおすすめはしないであったり嫌いなのだが、彼女だけは絶対にやめた方がいいと強く言っている点も気がかりである。他の人物に比べるとひどい事をされたわけでもないのに彼女だけをここまで否定するのには絶対に意味があるのだと思う。
私がプレイした限りだと作中でこの部分について語られているところはなかったと思うので妄想だが、EdEnでの姫市の性格や態度とR内での彼女はかなり違うため主人公がR主人公を絶望させるためにあえて樺音の面影や記憶などを含ませたのかもしれない。上の画像にもある「どうしても忘れて欲しくなくて」というのはもしかすると彼女はこのようなことから自分が消えることを知っていたのではないだろうか。
また、姫市は黒い箱を宝物といい、しかも"なくした"と言っている。なくしたのは箱ではなく失った中身のことだったとするとこの線はやはり捨てきれない。

・黒蝶沼 志依について
彼女もまた色々と知り過ぎており、他のギフトにはない側面がある。姫市とは違ったポジションで非常に特徴的だ。
上で立てた仮説③をここでの見解にも用いる。志依は箱が"黒い"という事を知っており、屍の存在もどこか知っている様子がある。
「あまり関わらない方ががいい」「その子については、私は何も知らないわ」「屍という存在には、深くかかわってはいけない」と悪ふざけを装いながら発言しているが知らない人間にはできない発言だろう。特にその子について、ではなくついて"は"と言っているのが非常に興味深い。
また違う周では「高梨子さんを助けてあげるのは、私じゃなくてあなた」と言っていることから主人公がギフトを除去できるのでまころを解放してあげることができるのはあなた、とも取れない事もない。
10周目の「最後の最後、この世界が終わるその時まであなたと仲良しでいたいものだわ」という発言では、この復讐がもうすぐ終わりを迎えることを悟っているようにも感じられる。
もし、③で書いたように志依が主任のギフトなのであれば主任は樺音については知っているが屍のアバターを用意しただけであり
、行動については知らないという点も説明がつくし他の伏線も知っていて当たり前で整合性がとれている。
黒山羊と志依が対峙した際には主任はイレギュラーがあった時には何かしらのアバターで介入をするとしか伝えていないので、R内に配置された志依はそれが主任だとわからないのも納得できる。
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「どんなに真っ直ぐ生きていても、たった一つの失敗で積み上げてきた信頼が壊れてしまうこともある。だからこれ以上苦しまないで。優しいあなたのままでいて」
これはもしかすると復讐を終えた主任からの主人公へのエールなのかもしれないと妄想。
体験版内にある志依の弱点は主人公というのも主人公が研究材料なので失えないという側面と娘が愛した男性だからという面があったのではないだろうか。

□名前について






こうも書かれてしまっては名前についても考える必要が出てくるだろう。

ライターに合わせ、被験者番号に並べてみる。ふりがなも記載しておく。
漢字に意図というよりはきっと別の字を充てるというところに意義があると考えた。
0051四十九 筮(つるし うらな)
つる⇒五百、鶴
0052羽瀬 久次来(はせ くじき)
⇒鶴とした時に羽、病院の千羽鶴を連想
0053フーカ・マリネット
フーカ⇒Hookah(水たばこ)、現地では安価なもの、どこにでもあるもの
0054姫市 天美(ひめじ あまみ) 
連想させるところだが、逆らしいので安価ではなく高価から姫か
0057木ノ葉まころ(きのは まころ)
不明
0058高梨子 小鳥(たかなし ことり)
まころから連想させ病院から落ちてきた小鳥や小鳥遊に辿り着く
0060飯槻 メガ(いいづき めが)
不明
0061由芙院 御伽(ゆふいん おとぎ)
ふいん⇒訃音 ふい⇒巫医
0062夛里耶 猶猶(たりや なおなお)
父の死⇒訃音の連想 巫女は性別に関わらずということからの連想。名前とのつながりは不明
0068彬白 夜々萌(すぎしら ややも)
不明
0070叶深 霍(かなみ にわか)
不明。兄弟の名前も探れば何かわかるかもしれない。
0084安楽村 晦(あらむら みそか)
不明
0085玖塚 つつじ子(くつか つつじこ)
つつじ⇒躑躅(花言葉は慎み)
0086玖塚 あざみ子(くつか あざみこ)
あざみ⇒薊(花言葉は報復、独立)
0100黒蝶沼 志依(こくちょうぬま しえ)
不明
9999期招来 那由太(きまねき なゆた)
不明

まるでわからない。書いたことすら意味が分からない。ほぼ没案であり妄想にもならない。ただ、つつじ、あざみについては花言葉がそれぞれの性格やシナリオと関連づいている部分がある。ラストのシーンでも供花があったことからもしかすると植物や花に結びついたルールがあるのかもしれない。
ここも柔軟な発想な方に委ねたいと思う。テオドールベクトルがドイツの医学用語らしいのも一応念頭に。
名前についてはたいきさん(立ち寄らば大樹の陰様)も触れていますのでこちらもご一読ください。非常に読みやすい解説になっている。
また、きゃるんさん(カイワレ成長日記様)にて植物という方向から詳しくアプローチをされているのでこちらも参考にしていただきたい。

□犯人について
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これは単純だった。単に考えすぎだった模様。
この一連の元凶となった犯人は誰、という意味ならばまころだろう。ただその体験版上ではまころはおらず、ミスリードをさせられしてやられたというところだ。
もっと小さい部分での事象での犯人や本編中の例えば樺音を殺害した犯人などを想定していたが、納得はできる回答だと思う。


□その他気になったところ。
・赤い校舎内での黒山羊の「強いて言えば、後回し」の発言の意味。
樺音を殺害した主人公も最後には復讐するという意でいいのだろうか。
・体験版での被験者番号の書き換えが発生した条件。
これは別の誰かが送り込まれるということなのだろうか。法則性が不明。
・12周目の冒頭の空欄

文中で投げかけている部分は解釈を是非教えていただきたい内容だ。


長くなりましたが以上です。ご覧いただきありがとうございます。
本作で色々と考察をさせていただき、充実した時間を過ごすことができ本当に良かったです。

コメント欄ですが、討論の場にご自由にお使いください。
まだまだSNS上では発言しにくいという事もあると思いますのでこちらでどうぞ。



            

6/11追記

□作中での『EdEn』の発言について。
回答編が始まる前までに作中ではEDENではなくEdEnと表現されている部分が複数個所ある。初プレイを終えた感想部分では誤字の線を考えていたが、調べた時に意図的にやっているものだと感じたため考え直すことにした。記載されていたのは下記。
2周目のフーカの発言
4周目のつつじ子の発言
6周目の御伽の発言
8周目の筮の発言
11周目のフーカの発言
見事なまでにギフトが除去された翌周の人物に集約しており、発言も偶数周になっている。
10周目ではまころが喋れないため描写はないが、喋れるのであればここにも入ってきているはず。
11周目にフーカがシャッターの前で「EdEnから出られない」と言っている部分が例外な気もするが、この周はギフトの除去作業は完了した後の周回であり他の偶数周同様の条件が5人に反映されていたのだと考えることができると思う。

□携帯の使用について
チャイムが鳴る時に携帯に耳をあてるという行為は、EdEnでまころが作成した逆位相のメロディを流すことでギフトの表出を抑制する効果を持つチャイムの音を無効化することのできる音を聴くための行為であることが印象が非常に強い。
しかし、R内でも何度か携帯を利用している描写がある。
3周目のつつじ子
6周目の御伽
8周目の筮
9周目のまころ
10周目のまころ
2周目と4周目にあるのかは見落としの可能性があるが、かなりの回数で出てきている。R内ではギフトが独立した人格を持っているためこの動作をする必要がないのだが、どうしてこれだけ描かれているのだろうか。
10周目のR主人公の発言に「まころは、ギフトのままでいようとして――。」とある。このことから奇数周の使用は一旦置いておくとして偶数周の携帯使用については副人格の姿はないが、主人格の身体であり、主任の目論見によって体は欠損しているが見た目は主人格で内面は副人格もしくは副人格と主人格が混ざっている状態なのだと考えた。その中であれば副人格が表出している彼女らが維持しようとするために(実際には意味はないが)携帯を耳にあてているのは理解が出来る。

この部分の考えがまとまれば、ループで終了せずカットインで終了している偶数周目の意味がわかるようになるのかもしれない。

考えがまとまっていないためかなり弱い論だが、この2つの事象から偶数周ではギフトが除去された人物は現実での記憶を取り戻しており、ギフトが自身の中で潜在している状態になっているのだと考えた。
主人公が現実世界に戻った時に5人から腕がある。声が出せたという発言があったことからも例えば私は実は腕があるという発言は、記憶や体の状態は現実世界のものであるがR内での事実を捻じ曲げることになるため制限されているのかもしれない。しかし、主人格の中にギフトの残滓があり完全に除去されていないことは現実での事象でありR内ではギフトのモチーフの消滅レベルの制限しかないのであれば偶数周で主人格の中のギフトが表出することも可能なのだと思う。

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